森に浮かぶという未知の体験・・・

その答えは二本の樹に吊り下げられたDom'upにあった。

それはまさに森に浮かぶテント。

森を歩く事が好きな私も、この視点から森を眺めたことはなく、森の樹々たちと新たな出会いをした様な気持ちになった。デッキ上のドームテントの中は広々としていて、私はテントを開放し、室内のソファーから改めて森を眺めた。森に吹く風、鳥のさえずり、木々の間を抜ける優しい木漏れ日、森に浮かぶとはこういう事だったのか、妙に納得をし、森の空気に浸る様に穏やかな時間を過ごした。

自らテント、タープを張り、テーブルをセットし、そんな作業も楽しみの一つとして若い頃からキャンプを楽しんできたが、なるほど、こういう贅沢なキャンプも悪くない。時間や仕事に追われる日常から解放されるために森に来るのだから、何もせずに森にいられるのは無上の幸せなのだと気付かされる。

森の夜は静かに暮れていった。

私は昼の間に森を歩きながら拾った小枝に種火を起こし、その上に薪を組んだ。小さな火が少しずつ薪に燃え移り炎へと変わっていく様子に見入っていた。森の暗がりの中、焚き火を囲む人の姿は太古から変わらないのだろう。そんな思いを巡らせ、手元のウィスキーを一息に干した。

このキャンプ場には、フィンランド製のイグルーという小さな木製のサウナ小屋がある。正直なところ、サウナはそれほど好きではないのだが、小屋の中の薪ストーブに惹かれて、ものは試しと入ってみた。炎が燃え盛るストーブの周りには熱せられた石があり、そこにアロマオイル入りのお湯を掛ける。激しい蒸発音と共に蒸気が小屋に充満し、アロマの香りと熱気が私を包んできた。この感覚は強烈だった。蒸気と汗が一気に首筋から流れ落ちていく。ちょっと暑過ぎると感じた私は、小屋のドアを開けて外気を入れた。これは貸切の特権である。ひとしきり汗をかき、夜の森に身をさらす。熱くなった体に触れる冷たい外気のなんと心地の良いことか。

フィンランドサウナの素晴らしさを体験した後は、常設されているバーに立ち寄った。森のキャンプ場の中にあるバー。キャンピングトレーラーをベースに作られており、キャンプ場のバーなんて想像もしていなかったが、よく冷えたドライジンを注文し、個性的なマスター、キャンプ場オーナーと夜の森でしばしの語り合い。また一つ日常を忘れさせてもらえた気がする。

このキャンプ場の魅力はDom'upでの空中キャンプであることは間違いないが、広い敷地の中にはたった6つのサイトしかなく、自分だけで過ごしている様に落ち着いていられる時間と空間を提供してくれるキャンプ場であるという事も何にも代えがたい魅力であり、森をより快適で身近なものに感じさせてくれる。私の様に長くキャンプをしてきた者には新たな発見の場であり、経験の少ない人も、そのままの自然を感じられる上質なキャンプが楽しめるだろう。ありそうでない、贅沢な時間を過ごさせてくれることがこのキャンプ場の最大の魅力なのであろう。

Story by Risaburo

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